第169話クリフトンの到着

ドアの外で、ズロンは足を上げ、ドア板をまたいで部屋の中へと足を踏み入れた。

もぬけの殻となった部屋を目にして、彼の胸に怒りが込み上げた。

「クソッ! どこへ行きやがった!」

時間を、ドアとキャビネットが倒れる一秒前へと巻き戻す。

窓に打ち付けられていた最後の頑丈な釘が、凄まじいテコの力に耐えきれず、ついに弾け飛んだ。

最後の板が外れる。

人間が一人やっと通れるほどの隙間が、ついに外の空気と繋がった。

ミランダは躊躇しなかった。窓の外がどうなっているのかを確認する暇すらない。彼女は鉄筋を投げ捨て、窓枠に両手をついて外へと飛び出した。

足の骨が折れるかどうかなど、ミランダは考えもしなかった。逃げ出...

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